鍼灸医学のルーツは、新石器時代にさかのぼります。その当時は、竹やとがった石などで痛いところを押したり、さすったりして、痛みを取り除いていたようです。
その後、金属の発明により現在の鍼灸の原型ができ、膨大な臨床例を集大成して、鍼灸医学は現在へと継承されてきました。
2006年にWHO(世界保健機関)により、経穴部位(ツボの位置)が標準化され、東洋医学・鍼灸は、人間の体を総合的に見つめて治療する統合医療として注目されています。
当院のはり治療は
♦鍼の施術について♦
きわめて細いステンレス製の鍼(長さ約30mm~80mm、太さ直径0.12mm~0.30mm)を経穴(ツボ)に刺入します。
刺入方法は、管鍼法といって円形の金属製またはプラスチック製の筒を用いて、痛みが少なく刺入します。
経穴(ツボ)に刺入した鍼は、一定の刺激(鍼を上下させたり、回旋、振動させたりします)を加え、直ぐに抜く方法と、10~15分間刺したままにしておく方法があります。
当院では、1回限りで使い捨てのディスポ鍼を使用していますので、感染症の心配はありません。
当院のきゅう治療は
♦灸の施術について♦
艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法で、一般的に「やいと、お灸」と言われています。
その方法は、艾を直接皮膚上に乗せて着火させる直接灸と、艾と皮膚の間を空けて行う間接灸があります。
直接灸の艾の大きさは、糸状や米粒大の細いものから小指大のものまであり、お灸を皮膚に密着させるため、皮膚に水泡が出来たり、灸痕が残ることがあります。
間接灸は、艾と皮膚の間に空間を作ったり、味噌や薄く切った生姜・にんにくなどの熱の緩衝材を入れて、心地よい熱さに調整しています。
現在では、直接灸による熱い刺激を好む人が少なくなり、間接灸による温和な熱さを好む人が増えてきています。